子育て中なら誰でも「子供のお片付け」に頭を抱えた経験があるでしょう。
子供に「片付けて」と言っても生返事をするだけでなかなか進まず、結局親が片付ける羽目に…。おもちゃが多いと片付けに時間がかかりほかの用事にまで手が回りません。
実は子供が家で片付けないのには理由があり、それを知ったうえで対策をすれば子供は上手にお片付けができます。
そこで本記事では「子供が自分で楽しく片付けられる方法」をご紹介します!
5歳児の親である筆者もこの方法を実践し、子供が寝るまでに自分で片付ける習慣ができました。
おもちゃの断捨離方法や収納グッズもご紹介しますので「お片付けは子供に任せて少しでも時間に余裕が欲しい」という方はぜひ参考にしてみてください!
事情がわかれば解決!子供が家で片付けられない3つの理由

子供が家で片付けられない理由はいくつかありますが、その中でも対策しやすいものを3つご紹介します!
1.どこから片付ければ良いのかわからないから
子供が家で片付けられないのは、単にどこから始めたら良いのかわからないというのが大きな理由です。特にめいっぱい散らかしたあとで「さあ片付けなさい」といわれても、子供は戸惑ってしまいます。
最初は「何をどこに片付けるのか」を子供が理解するまで説明してあげましょう。定着するまでにある程度時間はかかりますが、子供は案外しっかり聞いているので覚えられます。
またおもちゃは1つ遊び終わったらそのつど片付けるのが理想です。とはいえ親もなかなかそこまで注意して見るのは難しいので、子供の遊びが一段落したタイミングでお片付けを促し、一度に片付ける量が極力少なくなるよう調整してみましょう。
小さな子供にとって「片付ける」という行為は大人が思っている以上に難しいものです。片付けを丸投げするのではなく、最初は根気強く声かけしてあげてください。
2.収納が使いにくいから
子供にとっては「収納の使いにくさ」もお片付けの妨げになります。子供が片付けにくい収納の例はおよそ次の通りです。
- 収納の位置に手が届きにくい
- 一目見てどこにしまうのかわからない
- おもちゃの量に対して収納の大きさが合っていない
収納の位置が高すぎたり、手前に別のものがあったりすると子供は手が届きにくく片付けづらいです。
また子供はしまう場所がわからないとお片付けが進みません。そればかりかおもちゃを出すときも手あたり次第ひっくり返してしまい余計に散らかります。
小さな収納におもちゃを無理やり詰め込んでいる状態も、入れにくいのでおもちゃを放置してしまう原因になります。
このように収納の使い勝手が悪いと子供はうまく片付けられません。収納は子供が難なく届くところに設置し、中身はわかりやすくしましょう。そして収納の数や大きさはおもちゃの量に合うよう調整してみてください。
3.親が片付けてくれると思っているから
子供のお片付けがなかなか進まないと、親は自分でササッと片付けたくなりますよね。ですがそれを日常的に行っていると、子供は自分がしなくても親が片付けてくれるものだと思ってしまいます。それに親が片付けてしまうと、子供はいつまでも収納場所を覚えられません。
子供が「片付けは自分の仕事だ」と認識できるまで、親は見守るだけにしましょう。どうしても難しいときはお手伝いとしてサポートするなど、お片付けはあくまでも子供主体で進めます。そのとき親が「どこにしまうか悩んでいる素振りを見せる」のも効果的。子供は「自分が教えてあげなきゃ」という気持ちになりお片付けがはかどりますよ。
最後まで片付けられたら「〇〇のおかげで部屋がきれいになったよ、ありがとう」としっかり感謝の気持ちを伝えます。
お片付けを「子供が誇れる仕事」にしてあげましょう!
子供が自分で楽しく片付けるための3ステップ

次に子供がお片付けを楽しい習慣にするための手順を3つご紹介します。
子供と一緒にすると効果的なのでぜひやってみてください!
ステップ1.おもちゃを分類する
おもちゃを片付けやすくするために、まずは家じゅうのおもちゃを分類します。
最初に、よく遊ぶおもちゃとそうでないものを分けてみてください。すると、よく遊ぶおもちゃの中でもおおよそ次のように分類ができます。
- プラレールやおままごとなどセットで遊ぶもの
- ぬいぐるみ類
- お絵かき・ぬり絵・色えんぴつ
- 絵本
- こまごまとした収集物
- 分類しづらいが子供が気に入っているもの
分類するときはなるべく子供が理解しやすいくくりにしましょう。細かく分けすぎると子供にとってはわかりづらく逆効果です。大人はどうしてもスッキリした見た目にしたくなりますが、小さな子供のお片付けを自立させるには「わかりやすさ」が最優先です。
ステップ2.おもちゃをしまう場所を決める
おもちゃを分類できたらそれぞれしまう場所を決めます。ぬいぐるみはこのカゴ、ブロックはこの箱というように何種類かの収納を使い分けるのもわかりやすいですね。ただし収納の種類は、あまり多すぎると子供が迷ってしまうのでご注意ください。
収納はなるべくフタのないものにすれば楽にお片付けができるのでおすすめです。中身の見えない収納を使用する場合は、ラベリングなどを工夫しわかりやすくしましょう。
そして先ほども述べましたが、収納は「子供の手が届きやすい場所」に設置するのをお忘れなく。
しっかりおもちゃの定位置を決めておくと、子供に「おもちゃがおうちに帰りたがっているよ」といった楽しい声かけができます。単に「片付けて」と言うよりおもちゃに対しての愛着も湧きますし、子供も乗ってきやすいですよ。
ステップ3.片付けるタイミングを決める
おもちゃの定位置が決まったら、片付けるタイミングをだいたい決めておきましょう。
子供がお片付けしやすいタイミングは例えば次のようなときです。
- 特に何をするわけでもなく機嫌の良いとき
- おやつの前
- 公園などに行く前
- お風呂の前
子供の機嫌がよくて、退屈そうなときはお片付けに向いています。また「おやつ」や「公園に行く」など子供の気分が上がるイベントの前は片付けやすいです。
就寝前もタイミングとしては良いのですが、子供は眠いとやる気がなくなるのでなるべくそれまでに片付けておきましょう。またテレビなどに夢中になっているときはお片付けに向いていません。好きなことを中断しないといけないので、お片付けに対してマイナスイメージになってしまいます。
普段から子供の様子をよく観察し、その子に合ったお片付けのタイミングを見つけてあげてくださいね。
子供も納得!おもちゃの断捨離方法と増やさないコツ

子育て中はおもちゃが増えすぎるという悩みも尽きないですが、おもちゃの与えすぎは子供にとってもよくありません。
ここでは子供も納得できるおもちゃの断捨離方法と増やさないコツをご紹介します!
おもちゃの断捨離方法
子供のおもちゃは捨てにくいですが、スペースには限りがあります。無理に収納を増やすのではなく、おもちゃを見直しましょう。
遊ぶ頻度の低いおもちゃを断捨離するわけですが、子供が存在すら忘れているものは別として、たまにでも遊んでいるものを勝手に捨ててはいけません。たいてい忘れたころに「あれどこいった?」と聞かれます。
子供にいきなり「このおもちゃはもう遊んでないし捨てるよ」というのもNGです。子供は「遊ぶから捨てないで」と泣くでしょう。
子供が納得しておもちゃを手放すには、子供の学年が上がる少し前からアナウンスしておくと良いです。「1つお姉ちゃん、お兄ちゃんになるし来年になったらこのおもちゃは卒業しよう」などです。日を決めてカレンダーに印をつけておいてもかまいません。
事前に心の準備ができれば、子供は案外すんなり受け入れられますよ。
おもちゃを増やさないコツ
おもちゃの見直しは必要ですが、やはり捨てるのは心が痛みます。
おもちゃを増やさないためには、まず収納スペースを子供と一緒に確認します。もし新しいおもちゃをせがまれたら「もうおもちゃのおうちがいっぱいだったよね」など理由をつけて説明してみてください。子供はしぶしぶ納得してくれるはずです。
このように「買わない理由」がわかると子供は納得できるので、親もおもちゃをむやみに買うのはやめましょう。「100円だから良いか」と日常的に買い与えていませんか?普段から意識的におもちゃ売り場に行かないようにすれば、子供は欲しがりません。
また、たとえ誕生日でも無理にプレゼントを渡すのではなく、映画や遊園地など「子供が喜ぶ体験」をさせてあげるのも1つの方法です。
断捨離に抵抗があるなら、なるべく買わずに済むよう無理のない範囲で工夫してみてくださいね。
ポイッと入れるだけで部屋が整う収納グッズ4選

おもちゃは専用の収納を買わなくてもスッキリ片付けられます。
おもちゃ収納としてはもちろん、ほかにもさまざまな用途に使えて部屋が整うグッズを厳選して4つご紹介します!
1.バスケット
広口のバスケットは、かさばるぬいぐるみやおままごとセットの収納にぴったりです。
キャスター付きのランドリーバスケットなら、大容量なのでたくさんのおもちゃを入れても余裕ですし、移動もらくらく。
また自然素材の軽いバスケットなら子供が持ち運びやすく、どんなインテリアにもなじむので部屋のタイプを選びません。そのほかパジャマや手袋、マフラーなど、置きっぱなしになりがちな物を入れるのにもバスケットは便利です。
左:バスケット(IKEA)/右:ランドリーバスケット(YAMAZEN)を活用したおもちゃ収納の例▼

バスケットはとにかく何でもポイッと入れるだけで部屋が整うので、お片付けに対するハードルが下がりますよ!
2.段ボール素材の収納ボックス
おもちゃのために新たに大きな収納ボックスを買うのは躊躇してしまいますが、段ボール素材ならいかがでしょうか?
段ボール素材なら使わないときは畳んでしまっておけますし、要らなくなったら資源ごみとして捨てられるのでおすすめです!
中でもフェローズ社のバンカーズボックスは、もともと銀行の書類保管用に生まれた商品なのでとても頑丈です。強度があるので絵本を入れるのにもぴったり。わざわざ大きな本棚を買わなくても良いのは助かりますよね。
また段ボールとは思えないほどスタイリッシュなデザインで、おもちゃ収納にもほど良いサイズ感。ごちゃつきがちな園の用意を入れてもすっきりまとまりますし、子供用品のほかにも書類やくつ、衣類整理にも最適です。
バンカーズボックス(フェローズ)を活用したおもちゃ収納の例▼

バンカーズボックスは無骨なデザインですがそれがまた斬新で、いくつか揃えれば統一感のある雰囲気になります。
3.キッチンワゴン
キッチンワゴンはキッチン用品だけではなく、おもちゃ収納としても活用できます。
キッチンワゴンは、省スペースで高さを活かせる収納です。3〜4段のものが多く、セットで使うブロックやおままごとなどをまとめて収納するのにぴったり。
キャスター付きなので移動しやすく、お片付けもその場でできるのでおすすめです。キッチンワゴンはさまざまなメーカーから発売されていて、カラーも豊富でどんな部屋にもなじみます。
バスケットトローリー(YAMAZEN)を活用したおもちゃ収納の例▼

また子供が大きくなっても学校用品やランドセル置き場として利用でき、用途を選ばず長く使えるのもうれしいポイント。
キッチンワゴンほどマルチに活躍する収納はほかにないのではないでしょうか。
4.メッシュバッグ
吊り下げ収納として便利なメッシュバッグも、おもちゃ収納として活躍します。吊り下げるタイプなので、収納スペースに余裕がなくても大丈夫です。
普通のバッグでもじゅうぶん収納にはなりますが、中に何が入っているのかわかりにくいという欠点も。その点メッシュバッグなら中身がわかりやすいですし、伸縮性があるのでわりとたくさんの物が入ります。
子供でも扱いやすく、ぬいぐるみやボール、パジャマや靴下などを収納するのにぴったり。入れる物の種類によってカラーを分けてもお片付けしやすそうですね。
メッシュバッグを活用したパジャマ収納の例▼

メッシュバッグは気軽に取り入れられるわりにデザイン性もあり、中身も程よく隠れるのでインテリアの邪魔になりません。
まとめ:お片付けを楽しい習慣にして親子でストレスフリーな毎日を送ろう!

ここまで「子供が自分で楽しく片付けられる方法」についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
何も言わなくても子供が自分で片付けてくれたらうれしいですよね。最初は親がタイミングをみてお片付けを促さないとなかなかできないですが、根気強く続けてみてください。
そしてやはり子供は何でも楽しくないと長続きしません。収納の見直しももちろん大切ですが、結局は親子の楽しいコミュニケーションの中でお片付けが身についていくのではないでしょうか。
子供はほめられれば「楽しい」と感じます。特に「ありがとう、助かるよ」と言われると子供にとっては大きなパワーになるので、積極的に感謝の気持ちを伝えてあげてください。
子供のお片付けを楽しい習慣にして、親子で気持ちに余裕のある暮らしを送りましょう!
ライター/荒木千晶
本記事は、Webライターのオンラインスクール「ライターズプラス」の受講生作品です。
※受講生がイチから制作しており、講師や編集者の手は加えていません。